「簿記2級ってどんな試験?」
「簿記2級に挑戦しようか迷うなぁ、、」
「難易度や試験制度について知りたいな」
簿記2級に挑戦するにあたって、試験制度や難易度について知っておくべきです。
試験のルールについて、知らずに勉強すると、遠回りした勉強してしまいます。
この記事では、簿記2級初心者が知っておくべき知識を網羅的にわかりやすくまとめました。
この記事を読むメリット
・簿記2級の試験制度や難易度がわかる
・簿記2級合格に1歩近づける。
・簿記2級の始め方がわかる
この記事を書いている僕は、簿記2級、そして会計系最難関資格である公認会計士試験短答式に一発合格しています。
Contents
簿記2級ってどんな試験?
簿記2級とは、商工会議所が開催する試験で会計系の資格です。
日商簿記は、簿記3級から簿記1級まであります。
簿記2級は簿記3級までとは違い、工業簿記という科目が新しく含まれます。
試験制度を解説
簿記2級の試験制度は以下の通りです。
試験項目 | 内容 |
---|---|
試験の配点 | 商業簿記が60点、工業簿記が40点 |
試験時間 | 90分 |
合格点 | 70点 |
受験料 | 4,720円 |
受験方法 | 統一試験か、ネット試験 |
受験資格 | なし。 |
統一試験とネット試験の違い
統一試験とネット試験の違いは以下の通りです。
項目 | 統一試験 | ネット試験 |
---|---|---|
合格発表のタイミング | 2~3週間後 | 試験後すぐ |
試験日 | 年に3回 | 随時開催 |
解答方法 | ペーパーテスト | パソコンを使う |
基本的には、ネット試験のほうがメリットが多いので、おすすめです。
簿記2級を取得するメリット3選
簿記2級に合格するメリットは主に以下の3つです。
・就職に有利
・経理や会計事務所の実務に強くなる
・キャリアアップにつながりやすい
それぞれ解説していきます。
就職、転職で圧倒的に有利
1つ目は、簿記2級の資格を持っていると、就職活動の時に圧倒的に有利です。
実は、企業が求める資格ランキングでは、日商、簿記がナンバーワンに選ばれましたこともあるほど。
簿記2級があるだけで、面接でもかなり高評価になるので、簿記2級があれば将来安泰です。
実務に活かせる知識が身につく
そして2つ目は、経理や会計事務所の実務に強くなると言う事。
例えば、簿記2級があると、経理では、連結決算等の難しい実務にも対応できます。
そうすると当たり前ですが、年収も上がるし、会社内でのポジションも高くなります。
簿記2級があるだけで、希少価値の高い人材になりますね。
キャリアアップにつながる
そして3つ目はキャリアアップにつながりやすいということ。
簿記2級の先には、いろんな魅力的なキャリアがあります。
例えば以下の3つ。
・公認会計士
・USCPA
・簿記1級
簿記2級を取ることで、さらなる難関資格や魅力的なビジネスにつなげることができます。
「出世したい」とか「お金を稼ぎたい」と言う人は、とりあえず簿記2級をとっておけば間違いないのではないでしょうか。
簿記2級の合格率【統一試験、ネット試験別】
簿記2級の合格率を統一試験とネット試験別にまとめました。
統一試験の合格率
統一試験の合格率は以下の通りです。
平均すると、合格率は約25%です。
回 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
163(2023.2.26) | 12,033名 | 2,983名 | 24.8% |
162(2022.11.20) | 15,570名 | 3,257名 | 20.9% |
161(2022.6.12) | 13,118名 | 3,524名 | 26.9% |
160(2022.2.27) | 17,448名 | 3,057名 | 17.5% |
159(2021.11.21) | 22,626名 | 6,932名 | 30.6% |
158(2021.6.13) | 22,711名 | 5,440名 | 24.0% |
157(2021.2.28) | 35,898名 | 3,091名 | 8.6% |
156(2020.11.15) | 39,830名 | 7,255名 | 18.2% |
155(2020.6.14) | 中止 | ||
154(2020.2.23) | 46,939名 | 13,409名 | 28.6% |
153(2019.11.17) | 48,744名 | 13,195名 | 27.1% |
152(2019.6.9) | 41,995名 | 10,666名 | 25.4% |
ネット試験の合格率
そして、ネット試験の合格率は以下の表の通りです。
期間 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2020年12月~2021年3月 | 29,043名 | 13,525名 | 46.6% |
2021年4月~2022年3月 | 106,833名 | 40,713名 | 38.1% |
2022年4月~2022年6月 | 21,433名 | 8,098名 | 37.8% |
表の通り、統一試験よりも合格率が10%以上高いという結果になっています。
今後、ネット試験と統一試験が同等になるよう是正されるかもしれませんね。
勉強時間や難易度は?
簿記2級の勉強時間や難易度について解説します。
簿記2級の勉強時間や勉強期間は?
結論、250時間くらいです。
勉強時間の内訳としては、商業簿記:工業簿記が3:2くらいのイメージです。
ちなみに、商業簿記のほうが量が多く難しいので、商業簿記に時間を割くようにしましょう。
そして、勉強期間は4から6か月が目安です。
例えば、4か月間毎日2時間ずつ勉強するようなイメージ。
社会人の方や、勉強できない日を考慮すると、半年くらいかかることも珍しくないですね。
ちなみに、僕は暇な学生時代に取ったので、大体4か月くらいでした。
簿記2級の難易度は?
簿記2級の難易度は、一言で言うと難しめです。
他の資格と比べてみます。
資格 | 合格率 |
---|---|
簿記3級 | 41% |
簿記2級 | 21.5% |
簿記1級 | 9% |
公認会計士試験 | 7.7% |
USCPA | 49.5% |
ビジネス会計検定3級 | 67.2% |
FP3級 | 80% |
超難関資格ほどではないですが、合格率からしてかなり難しい部類の資格ですね。
いきなり簿記2級はあり?
「簿記3級を飛ばして、簿記2級にチャレンジするのはありですか?」
とよく聞かれるのですが、
結論から言うと、いきなり簿記2級はやめた方がいいです。
理由は以下の3つ
・簿記3級の基礎知識がないと、2級は厳しい
・3級の知識も2級の試験で問われるから
・簿記3級と簿記2級の同時受験が可能だから
詳しい内容は以下の記事で解説しています。
簿記2級の勉強法3パターン
簿記2級の勉強法は以下の3パターンです。
・独学で学ぶ
・予備校に通う
・通信講座を受講する
それぞれ解説します。
独学
1つ目は、独学で勉強するパターンです。
メリットとしては、以下の通り。
・お金がかからない
・自分のペースで勉強できる
・後から予備校や通信講座を受けることができる
独学の勉強や、独学で合格が可能なのかについては以下の記事で解説しました。
予備校に通う
2つ目は、予備校に通って勉強するパターン。
予備校に通うメリットは、以下の3つ
・強制的に勉強する環境が整う
・講師にいつでも相談できる
・勉強の仕方まで、なんでも指導してもらえる
個人的には予備校に通うのは、1番お勧めの方法です。
僕も予備校に通って勉強しましたが、勉強に迷うことなく、一発で合格できました。
予備校に通って1発合格した体験談は、以下の記事解説しています。
通信講座を受ける
そして3つ目は通信講座を受けるパターンです。
通信講座のメリットは以下3つ。
・場所を選ばずに勉強できる。
・オンラインで講師に質問できる。
・わかりやすい授業受けることができる。
時間や場所の関係で、予備校に通いたいけど、通えないと言う方にお勧めです。
お勧めの通信講座については、以下の記事で解説しています。
※準備中
最短で合格する3つのコツ
簿記2級に最短で合格するのコツを解説します。
一発合格のコツは以下の3つです。
・正しい計画を立てる
・工業簿記で得点を稼ぐ
・連結会計は部分点狙い
それぞれ解説していきます。
正しい計画を立てる
まず1番大事なの正しい計画を立てることです。
計画を立てないのは、ゴールのないマラソンを走るようなものだから。
ぶっちゃけ、勉強の成果は計画の時点で8割位は決まります。
まずは正しい計画を立てましょう。
正しい計画の立て方は以下の記事で解説しています。
工業簿記で得点を稼ぐ
そして2つ目は、工業簿記で得点を稼ぐことです。
工業簿記で満点近くを狙えるとベスト。
理由は、以下の3つ。
・範囲が狭い
・出題パターンが一定
・難問が出題されにくい
工業簿記のコツや勉強については、以下の記事で解説しています。
【満点は簡単】簿記2級工業簿記の5つのコツを解説【難しいのか】
連結会計は部分点狙い
そして、一発合格のコツ3つ目は『連結会計は、部分点狙いで勉強する』ことです。
連結会計は、全てを理解しようとするのではなく、得点しやすい部分で部分点を積み重ねていく方が楽です。
テクニックや、簡単に得点できる部分を知っておくことで、簡単に連結会計で得点できるなります。
連結会計のコツについては、以下の記事解説しています。
簿記2級の勉強に必要なもの4つ
それでは、簿記2級の勉強に必要なもの紹介していきます。
簿記2級の勉強に必要なものは以下の4つです。
・テキスト
・問題集
・過去問
・電卓
それぞれお勧めを紹介していきます。
テキスト
簿記2級のテキストのおすすめは以下の『スッキリわかるシリーズ』です。
問題集
問題集のおすすめは『みんなが欲しかった簿記の問題集』です。
過去問
過去問のおすすめは以下の『日商簿記2級過去問分析より徹底予想!試験に出る問題集』です。
過去問じゃなく予想問題集の理由は、数年前に大幅な出題形式の変更があったから。
予想問題集のほうが、現在の試験にあっているのでおすすめです。
電卓
電卓のおすすめは、以下のシャープ EL-G37です。
シャープ EL-G37の詳しいレビューは以下の記事をどうぞ。
【4000時間以上使った】簿記のおすすめ電卓はこれ一択です【シャープ EL-G37】
よくある質問
簿記2級の勉強でよくある質問をまとめました。
学歴がなくても合格できる?
もちろん、簿記2級の合格に学歴は全く必要ありません。
僕は高卒だし、勉強も全くできる方ではありませんでした。
でも、簿記1級までたどり着けているし、学歴は全く問題ありませんでした。
「勉強が苦手だから、合格できるか不安、、、」と言う方もいるかもしれません。
ですが、簿記は努力すればするほど伸びる科目です。
誰にでもチャンスあります。
数学の知識が必要?
「数学が苦手だから、簿記の勉強が不安、、、」
結論から言うと、簿記の勉強に数学の知識はほぼ必要ありません。
必要なのは、簡単な四則演算くらい。
電卓を使うので、暗算すら必要ありません。
僕は、連立方程式すら危うい位、数学が苦手ですが、公認会計士試験でもほぼ問題ありませんでした。
安心して簿記にチャレンジしましょう。
社会人でも合格できる?
もちろん社会人でも合格は可能です。
むしろ、簿記を勉強するのは30代とかの社会人の方がすごく多いです。(インスタのアンケートの結果)
独学でも合格できる?
独学でも合格は可能です。
理由は、以下の通り。
・無料の教材がたくさんある。
・ブログYouTubeで勉強法を学べる。
・しっかり勉強時間を確保することができるなら、独学でも十分合格は可能です。
簿記をとってから、転職するべき?
将来、経理会計事務所に転職したい方からよくこんな質問をいただきます。
「簿記をとってから、経理に転職するべきですか?」
「未経験でも経理に転職は可能ですか」
結論から言うと、未経験でも経理に転職は可能です。
そして、簿記がなくても、今すぐ転職するべきです。
理由や、転職のコツ、未経験の、転職について以下の記事で詳しく解説しています。